医療専門職の国家資格として、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士はその代表格といっていいでしょう。
リハビリは医療・介護系で安定した需要があり、国家試験の合格率も高い部類に入る分野であるので人気がありました。
また、介護分野においては介護士やヘルパーなどの職種とは違い、夜勤などがないので働きやすさにも定評がありました。
リハビリ系の国家資格を得るためには、3年~4年間専門学校ないし大学に通って科目を履修し、実習・国家試験を通る必要があります。
これらを乗り越えれば一生モノの資格を得ることができるのですが、医療系の職種としては、比較的給与が低い傾向にあります。
リハビリは医療・介護の橋渡し的な立ち位置にあり、その職域は介護に重きが置かれる地域分野に広まりつつある状況です。
人の身体や動作についての専門知識を地域に活かし、介護予防に役立てていこうという動きがみられるようになっています。
そのため、以前は入浴や食事などの介助を中心としたデイサービスなどの施設が多かったのですが、これにリハビリを取り入れる施設が増えてきています。
しかし、介護系におけるリハビリの報酬は、病院勤務に比べると低い値で設定されているのです。
医療も介護も保険制度を適用しています。
そのため国に一定の基準を定められていますが、デイサービスなどの介護系施設において、利用者一人あたり20分程度のリハビリ提供にかかる介護報酬は、医療における10分の1にも満たない場合があります。
以上のことから、介護系のリハビリスタッフは低給与であることが多いのが現実です。